08年12月議会
咲子の質問と答弁要旨(一問一答)
1.亀岡市美展のあり方について
もっと参加しやすくする配慮を
咲子
今年25回を迎えた亀岡市美展は、生涯学習都市宣言20周年とガレリアかめおか 開館10周年の記念事業として9月に開催されたところだ。 市が生涯学習かめおか財団に委託して開催されている市美展の目的について伺う。
市長
市民に芸術作品の発表の場を提供すると共に、作品鑑賞を通じ芸術に対する市民の 関心を高めること、創作意欲を高揚することにより、亀岡市の芸術文化の振興を図る ことを目的にしている。
咲子
私はそのような目的で市美展が開催されることは素晴らしいと考えている。創作 に励んでいる人たちが作品発表の場として参加しやすくし、裾野を拡大することは 大切ではないか?
市長
できるだけ裾野は拡大していきたいと思っている。
咲子
出品料については、一人2点まで出品できますが、1点につき3000円は府内の他市 の美術展に比べ突出している。なぜこんなに高く設定されているのか?
市長
高く設定しているとは思っていない。1点3000円でたくさんの方が応募している。 ただ、就学者は1点当たり1000円にしている。
咲子
舞鶴市、福知山市、綾部市ではせいぜい1点につき1500円までだ。綾部市や福知 山市では一部門2点まで出品できて1500円だ。参加者にとって出品料の負担は大きく、 門戸を広げるためにも出品料の見直しを検討されてはいがか?
市長
今までの料金で定着をしていて、出品者も会場一杯になるくらい出品しているので、 あえてここで下げる必要はないと思っている。
咲子
応募資格については、高校生以上としているが、高校に進学していない人が除外 されるので、例えば「中学生を除く15歳以上」としてはいかがか?
市長
これも今の条件で何も不都合はないと思っている。
咲子
この条件で除外される方がいる。高校に進学してない方への配慮も必要だと思うので、ご検討ください。
学生の出品料は1000円となっているが、他市は無料か500円だ。この金額も、せめて半額にするくらいの配慮があってこそ若い人の育成になると思うが?
市長
先程からずっと何度も説明しているが、今これで亀岡は定着している。これだけの 出品料をいただいて運営もしているので、今あえてここで、安いに越したことはないし、ただにできたらいいが、そういうわけにもいかないと思う。
今の料金体系の中で運営をし、定着しているので、あえてさわるつもりはない。
咲子
定着と言われるが、それで今まで続けて来られて、ここで見直す工夫ができないか というお願いをしている。
一般参加者の意欲そぐ構造
咲子
市美展運営委員会の推薦によって、著名な作家活動をしている方や過去の受賞者の方 に依嘱できるとあり、依嘱の占める数が多く、今年は一般95人に対し36人と、一般の 3分の1を超える人数だ。
なぜこんなに依嘱が多いのか?
市長
レベルの高い作品をできるだけ出品してほしい。それによって鑑賞に来られる方の 目も肥えるし、市の美術力、文化力の向上にも寄与すると思っている。そういった 諸々の観点から検討し依嘱をしている。
咲子
依嘱の方は出品料が要らない。
そして、市美展賞を受賞するのは一般ではなく、 必ず委嘱の作品となっている。
これでは高い出品料を払って参加されている一般の方の意欲をそぐことにならないか?
市長
いろいろそういうご不満の点があるなら、またお聞かせいただきたいと思うが、 今のところ私はそういう声を聞いたことがないので、ご理解を賜りたい。
咲子
一般の方と依嘱の方を同レベルで審査されることに疑問を持つ。依嘱の作品は 市美展賞の対象から外して依嘱部門の賞を設けてはいかがかと思うので、ご検討 ください。
文化振興の具体的提案
咲子
昨年の3月議会で藤本議員が市美展について質問されたように、知事賞や市長賞などの副賞を増額したり、買い上げもするなど、少しでも制作費の足しになるようにしてこそ芸術家を育てることにつながりるが、そういったお考えはないのか?
市長
いろいろ意見を聞く中で改善点があれば、検討をしていきたいと思う。
咲子
芸術・文化振興の一端を担う亀岡市美展ために、それなりの予算を確保し、出品料の負担を少なくできるよう、今後、運営方法の見直しをされてはいかがか?
市長
只今答えた通りで、問題等があったら、またいいアイディア等があったら聞かせて ほしい。より良くしていくのにやぶさかではない。そうしたいと思う。
咲子
市民が日常的に美術作品に触れられる場所が欲しいものだと、私は常々思っている。 例えば、環境にも恵まれた交流活動センターに美術館とまではいかないが、美術作品を展示するスペースを作ってはいかがか?
あるいは市役所やガレリアかめおかなど公的機関に展示されている美術品めぐりができるように、美術品の所在リストやマップなどがあったらいいと思う。
ご検討いただけるか?
市長
今までもそういった絵画等を飾っているが、周年事業の時、50周年という時に飾って来たということもある。今後もそういう節目の時に展示をすることを続けていきたい。
咲子
周年事業の時の展示もありがたいが、日常的に触れられる工夫をしていただきたい。
2.審議会の公開について
委員の重複、長期任用
咲子
今年9月1日現在で42の審議会が設置されているが、「審議会等の設置に関する
指針」によると、委員の兼務は4件以内とある。指針に反して5件以上兼務している委員は何人で、最多の件数は何件か?
企画管理部長
5件以上兼務の委員は11人で、最高は8件の兼務だ。
咲子
どういう関係の人が多いのか、一人の人がそれだけ多く兼務する理由は何か?
企画管理部長
多く兼務しているのは京都府の機関とか、自治会関係の方で、それぞれその組織から選任されているので多くなっている。
咲子
団体から選任の場合、その団体の長ばかりが選任されることが多いようだ。指針には広く構成員の中から推薦するとあるので、その方向で考えていただけるか?
企画管理部長
各団体からだが、指針にあるように団体の長だけでなく構成員からとなっており、実際に亀岡自治会連合会でも会長、副会長、幹事の方等々が委員になっている。
咲子
実際にいろいろな方が参加しやすい審議会であるか、開催時間帯の問題もあるかと 思う。広く多くの方に審議会に参加していただけるような工夫をお願いしたい。
委員の任期は2年以内で継続在任期間は10年以内とされているが、違反する委員はあるか?
企画管理部長
在任期間10年を超える委員は現在いない。
咲子
いないのは結構だが、10年は長すぎるので、6年以内と変更してはどうか?継続在任期間を10年以内と設定した理由は何か?
企画管理部長
10年は相当長いが、それぞれの審議会においては学識があったり専門性を持っていたり様々な形で参画されているので、最高10年と設定している。
咲子
長いというお考えが少しでもおありなら、改善を考慮いただきたい。
なぜ多い?職員の選任
咲子
積極的な導入を図るべき市民公募の人数は39人で総数に対する比率は6.3%と依然として低い状況だ。
一方、職員は原則として選任しないとあるにもかかわらず70人で比率は11.3%と高くなっています。
この理由は何か?
企画管理部長
市民公募はH20年9月1日現在39人。職員は21組織の中で70人、全体の11.3%となるが、職員については改選ごとに削減に努めている。
咲子
法令で定められている審議会等の職員数は44人、条例での6人を加えても50人で、オーバーしている20人の必要性はどうかと思うので改善を要望する。
なぜ少ない?女性の選任
咲子
女性委員の比率は現在全体で31.9%だが、審議会等により偏りが見られる。女性委員が30%以下の審議会等は29で7割だ。
その内、女性委員が一人もいないのは改選中のところを含め4つだが、女性委員が選ばれない理由は何か?
企画管理部長
現在女性の委員不在は3組織、防災会議、水防会議、予防接種健康被害調査委員会だ。今後、男女共同参画の趣旨から積極的な女性の登用を図りたい。
咲子
では、この3組織、防災会議、水防会議、予防接種健康被害調査委員会に女性委員がゼロでいい理由はないか?
企画管理部長
防災会議は有事の時、災害時の最高の指揮決定者になっているので、なかなか女性委員の選任は難しくなっているが、先程言ったように、3組織でも女性委員の登用について検討したい。
咲子
防災会議や水防会議に女性が必要ないとは考えない。女性の意見も入れられるような組織にしていただきたい。
なぜしない?市民への事前広報
咲子
次に、審議会等は原則公開となっているので、会議名、開催日時、場所、議題などを事前に広報する必要がある。
現在、市の広報やホームページで、会議の開催日程を事前に通知している審議会等はいくつあるか?
企画管理部長
現在は常に傍聴を可とするような委員会等については、極めて少ないという状況から事前広報はしていない。
咲子
極めて少ないとはいくつなのか、その数を問う。42の内、原則公開になっているにも関わらず、事前に通知して公開できないのはいくつか?
企画管理部長
極めて少ないと言った。個別の件数、委員会の名前は今承知していないが、公開する審議会等については会議の開催について報道機関には事前に通知している。
咲子
私は報道機関に通知ではなくて、市民に通知してほしいので質問している。
審議会等の日程の事前通知について、私は昨年の6月議会で質問し、市長は検討し、工夫すると答弁された。その後、検討と工夫がなされ1年半経過して何らかの進展が あったか?
企画管理部長
事前広報と会議の公開、非公開は関連するものだ。審議内容により個人情報に触れる場合もあり、傍聴者がいることによって委員の発言に影響を及ぼす場合もある。 また、事前広報してないなかで審議等の内容、審議資料については情報コーナー、ホームページで公開している。
咲子
亀岡市は市民と協働のまちづくりを提唱しているのだから、市民が傍聴できるように会議の日程を周知して情報を共有し、透明で公正な会議の運営を図ることが必要ではないか?
この際、審議会等の会議の公開に関する指針を作ってはいかがか?
企画管理部長
審議会等の設置等に関する指針の中で会議の公開、非公開等も明記している。会議の公開、非公開についてはそれぞれの審議会の中で決定、判断されている。法令で定められている場合や会議の運営上支障が生じる場合を除いて、原則公開としている。
審議結果については今後も公開していきたい。
公開指針を作ってはどうかについてだが、亀岡市にはこういった指針があるので、新たに公開指針を作る考えは持ち合わせていない。
咲子
しかし、公開度が大変低くて、議員の私でさえ、いつどこでどんな審議会が開かれるのか分かりにくい。傍聴したいと思ってもできにくい状況がある。
公開に関する指針は京都府でも持っているし、他の自治体でも、宇治市でも持っている。公開に関する指針を持ってもっと情報公開に努めていただきたい。
(京都府のホームページにも審議会開催の事前通知や会議録の公開がされている)
3.デートDVを予防する対策について
子どもたちをデートDVから守りたい
咲子
一般にDVとはドメスティック・バイオレンスの略で、配偶者等からの暴力で、犯罪となる行為を含む人権侵害だ。一方、結婚していない若いカップル、大学生や中・高生 の間でもDVと同様の暴力が深刻な状況だ。この配偶者以外のカップル、特に10代20代の恋人同士の間に起きるDVのことをデイティング・バイオレンスまたはデートDVと呼んでいる。
交際相手に対する束縛や監視など暴力は、携帯電話の普及も一因となって問題化して いる。2006年内閣府の調査では、13.5%の女性が交際相手に暴力を受けたことがあると 答えている。 10代、20代の人たちがデートDVに気がついていないことが問題だ。交際相手からの 嫉妬や束縛を「愛情」と思い込んで、暴力による支配を受け入れてしまうと、委縮して のびのびと行動できなくなり、暴力がエスカレートして心身に深い傷を受けることに なりかねない。
若い人たちがデートDVについて知り、考える機会が必要だと考える。 デートDVを防止する対策を市としてどのように考えているか?
生涯学習部長
亀岡市ではまず周知、啓発が大切であることから、国が定めている女性に対する暴力をなくす運動を、11月12日から25日までの期間だが、京都府とも連携し ながら市民対象の啓発講座を開催している。
特に昨年度は主に高校生、大学生を対象
としたデートDVに関するワークショップを開催した。今年度はDV被害者を招き講座 を開催したところだ。また、9月に発行した「ゆう・あいネット」18号ではデートDV
に関する特集記事を取り上げ、デートDVについての新しい知識を与えるよう構成した内容となっている。ホームページでも「ゆう・あいネット」18号を掲載している。
咲子
確かに、この「ゆう・あいネット」はデートDVに関し、とてもいい資料になっている。ただ、これが中・高生、大学生に普及しているかどうかは疑問だ。 亀岡市で実態把握、デートDVに関わるアンケート調査などは行われているか?
生涯学習部長
亀岡市独自では調査は行っていないが、京都府が今年7月に行った配偶者等からの暴力に関する調査によると、DV被害経験の年齢は20歳代、30歳代が多く、10歳代もあった。
最初に被害を受けた時期は結婚してからが最も多く、交際中は次に続いているという状況であった。
このような結果から、亀岡市においてもデートDVの被害等はあるものと考えている。
咲子
他市を調べたら横浜市や神戸市の高校生や大学生の調査があり、交際相手からデート DVを受けたことは、女性の約40%、男性の約30%があるということだった。これを深刻 に受け止めて対策を考えるべきだ。
学校教育の場での啓発、特に、中学生を指導される先生方への研修や、生徒たちへのワークショップなどを実施してはいかがか?
教育長
デートDVを起こさないよう予防するために学校教育の視点から考えると、間違った知識をそぎ落とす、学び落とすこと、相手を尊重する対等な関係性を学ぶこと、それと 携帯電話のこともあったが、コミュニケーションの力をつけていくことが大事だと思う。
小中学校では男女が互いの性を正しく理解し、人間として互いに尊重し合える意識を 養うことを目指して様々な機会を通して学校教育を作っている。性的役割意識を背景と した差別的な取扱いの問題とか、女性が男性から受けるセクシャルハラスメント等の問題を取り上げ女性の人権が尊重される社会の実現に向けた指導も行っている。
こうした学習は、デートDVへの予防対策につながるものと考えている。今後もデートDVを初め、パートナーからの暴力やセクシャルハラスメント、ストーカーなど女性の人権に関わる問題について、まずは教職員が常に研鑽を積み指導力の向上に努めることが重要だと考えている。
その上に立って生徒の人権学習等においてこの問題についても指導内容に加えながら適切な取扱いをすることが肝要であろうと考えている。
研修等で使用する資料等だが、ゆう・あいネットもあるが、他にも関係機関が発行しているものもあるので十分に参考にしながら有効活用し、先生への研修、子どもたちへの 学習が進むように考えていきたい。
咲子
若い頃、交際相手から受けるDV、デートDVから、将来、結婚してDV、ドメスティック・バイオレンスにつながると言われているので、大事な時期からこういうことの啓発に努めていただきたい。
4.療育手帳の申請手続きについて
判定受ける苦労、軽減して
咲子
私は去る9月議会で、障害者手帳について質問し、亀岡市で申請も発行もできると いう答弁をいただいたところだ。
しかし、私が問題としたかったのは、療育手帳の際に必要な判定についてだ。
知的障害のある人が療育手帳を申請し、その判定を受けるためには京都市にある児童相談所や更生相談所へ行かなければならない。 更新のために、再判定を受ける時も同様だ。
申請も発行も市の窓口でできるのに、判定を受けるためだけに京都まで行くのは、その道のりはもちろん、受けるのに長時間 待たされ、とても苦労が多く、市内でできたら助かるという当事者の声を聞いている。
判定は亀岡市内で受けられないのか?
健康福祉部長
療育手帳の申請については18歳未満の方は京都児童相談所で、18歳以上の方は京都府の知的障害者更生相談所で判定を受けなければならない。
京都市内のそれぞれの相談所で判定を受けるのが基本となっている。しかし、京都児童相談所は乙訓南丹区域の担当だが、月に一度、丹波養護学校で出張判定をしている。また、複数の申請者の判定が可能で場所等の確保ができた場合に出張して行うといったケースもある。 18歳以上の知的障害者の更生相談所は京都府全域が担当であり、福知山以北は距離の 関係もあり出張の判定制度があるが、それ以外は、特に申請者の身体状況、都合でどうしても京都市内に行けない場合や複数の申請者の判定が可能であり態勢が整った場合は、出張して行う場合もあるとなっている。
いずれにしても限られた人数の担当者で多くの知的障害者の判定をされているので、常時、例えば亀岡市内で判定を行うことは困難な状況だと認識している。
地方分権の推進委員会の勧告にも、第1次にも第2次にも載っていない、発行権限については盛り込まれていないところだ。
咲子
なかなか難しいという答弁で、地方分権の勧告にも載っていない、これはできないという答弁なのかと思うが、亀岡市内には専門の医療機関があるので、やはり市内で身近な所で受けられるような工夫を是非ともお願いしたい。
丹波養護学校は八木町にあり、京都に行くより、車がないと行けない、不便な所にあり、そこで判定を受けるのもなかなか難しい。
亀岡市内でいろいろなことができるように、わざわざ京都市まで行かなくてもできるような方向で、これからも考えて工夫していただきたい。
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